【ご報告】志賀町・因宗寺様のご本堂および御仏具、修復完了いたしました

令和6年元日に発生した能登半島地震により、石川県志賀町にある真宗大谷派 因宗寺様。大きな被害を受けられました。
御本堂が損壊し、御内陣・御仏具も大きなダメージを受け、住職様もご門徒の皆さまも深い悲しみの中におられました。

そんな中、ご住職は苦渋の決断として、本堂・庫裡・客殿の改修を決意されました。
しかし、被災地域ということもあり、なかなか信頼できる工務店が見つからず、工事の目処が立たないまま日々が過ぎていきました。

ご縁をいただき、私の方で関東の宮大工の棟梁に相談したところ、なんと石川県内の宮大工の棟梁をご紹介くださり、そこからは本当にとんとん拍子に話が進んでいきました。
ご住職やご門徒の皆さまの思いに応えるかのように、改修工事は着々と進み、今年3月、すべての修復が完了いたしました。

私は仏具店として、御仏具の修復を担当させていただきました。
あの美しかった御荘厳が、ふたたびその輝きを取り戻すお手伝いができたこと、心より嬉しく思っております。

振り返れば、震災発災から19日後、支援物資を積み込み、御仏具を引き取りに3日かけて伺いました。
夜はトラックの荷台にテントを張って寝ましたが、真冬の石川県は想像以上の寒さで、ほとんど眠ることができませんでした。
それでも、あの日のことを思い出すと、今ではどこか懐かしさすら感じます。

このたびの修復を通して、仏具の持つ力、人と人とのご縁、そして信仰の力を改めて感じさせていただきました。
ご住職、ご門徒の皆さまの笑顔が何よりの励みとなりました。本当にありがとうございました。